巻末
おわりに
まずはじめに、読了有り難うございます。リメイクという形の中で、このようなご縁を頂戴して幸いです。
今回はひとまず、山田太郎が持ち得た事件に横須賀一が関わった、人が巡る物語として完結いたします。そしてこれからは、山田太郎と横須賀一が対等に進む物語を書きたい、と思っています。凸凹コンビのいびつさを楽しむだけでなく、凸凹コンビがパズルのピースのように、欠けた同士が並び立つ物語を楽しみたいという思いです。
ですからこのお話は完結ですが、彼らの物語はまた別のタイトルでシリーズを続けさせていただきたいと思っています。完結後は蛇足、と思う方もいるかもしれません。また、キャラクタ小説の色が更に濃くなってもいますので、続編に関しては少しタイプが違う作品ともいえます。
それでも興味がある場合は、続編「探偵事務所の活動記録」をよろしくお願いします。
また、番外編につきましてはホラーや謎解き要素がありませんが、ひとつの彼らの進む形としてカクヨムで公開しています。思う人たちの姿がメインになっていますので、日常を楽しむ方はこちらをご覧いただけると嬉しいです。
日常系番外編「探偵と記録者の雑話」として公開しています。
最後となりますが、ここまで読んでくださり有り難うございました。この物語が貴方にとってどのような色を成したのかわかりませんが、それが暖かな時間であれば嬉しく思います。
貴方の世界に、幸いがありますように。最後まで彼らを見守ってくださり、有り難うございました。またご縁がありましたら、お会いしましょう。
空代 拝
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書籍紹介
実際作品に使用した知識もあれば、結局使わなかったものも含みます。使用したものは勿論のこと、使用しなかったものも土台になっているとの考えで記載しておきます。
リメイク前に読んだものや、リメイクにあたって増やしたものが混在しています。
表記:作者、編者(初版)『題名』出版
※初版年数についてはあくまで本の出版日からであり、翻訳などのものは作品の初出日ではありませんのでご注意ください。
<警察>
青木理(2000)『日本の公安警察』講談社
小川泰平(2016)『世の中への扉 ニッポンの刑事たち』講談社
小川泰平(2016)『元刑事が徹底検証! 刑事ドラマのリアル』イーストプレス
古谷謙一(2017)『そこが知りたい! 日本の警察組織のしくみ』朝日新聞出版
<民話・民俗学>
松尾四郎(1958)『史話と伝説 富士山麓の巻』松尾書店
宮家準(1992)『宗教民俗学への招待』丸善
國學院大學日本文化研究所(1999)『神道事典』弘文堂
六車由実(2003)『神、人を喰う』新曜社
藤沢衛彦(2019)『日本の伝説 中部・東海』河出書房新社
高橋繁行(2021)『土葬の村』講談社
<知識>
藤井司(2008)『ナレッジエンタ読本7 死体入門!』メディアファクトリー
天野真志.後藤真(2022)『地域歴史文化継承ガイドブック 付・全国資料ネット総覧』文学通信
<小説>
H・P・ラヴクラフト(2012)『ラヴクラフト全集1』東京創元社 *1
エドウィン・アボット・アボット(2017)『フラットランド たくさんの次元のものがたり』講談社 *2
*1 リメイクにあたりクトゥルフ神話を題材から除外しましたが、リメイク前はクトゥルフ神話を題材とした怪異でした。他の作品が民話を題材にした創作怪異だったので、世界観を統一したくリメイクしたのが背景にあります。今作では無関係となりましたが、自分がこの長編を書き上げることになったのは確実にこの作品の影響が強い故に記述を残しました。
*2 別の作品でこの思想を知った学生時代から、自分の根底にある作品です。
(リメイク公開:)