どこからとっかかろうかな。面白いですよね『楽園に還れ』シリーズ。としょっぱなに共感をぶちこんで糸口を考えています。うーん、実は言語化をやめておこうとした程度に、これってどのあたりまでいいのかな、聞いても他人は困るだろ、みたいな部分がひっかかって存在する感想でもあるのです。
『楽園に還れ』シリーズは、圧倒的な絵の魅力と漫画の面白さでぐいぐい読んでしまった話です。好奇心をそそられて、読みやすくて、キャラが魅力的で……。ちなみに第二部の『永遠に続け』で出てきた釐於子さん
が本当に大好きで大好きで、最初キャラデザにほいほいつられました。そしてキャラデザ大好きだしキャラクターも光が……めっちゃすき……太陽かよ……漫画読んでいただけるとわかると思うんですが空代が大好きなまっすぐさですね。ああーいいひとーこのちょっと巻き込まれ感ーなんだかんだいってお人好しで関わりに行っちゃうタイプぅってかんじでころころしていましたころころ。
今回話題にする鷺尾途さんは第一部で出て来た時からそわっとしていたのですが、ちらっとなのでそわっとで終わっています。理論っぽいかんじとか暴走タイプの仲間に冷静な言葉で対処する人にそわっとするところがあるのでまあそわっとはしますそわっとは。
第三部でお顔がちゃんと拝見できて、やっぱり物言いとか考え方で魅力的だなあってひっそり思っていました。立ち位置が敵にあたるのかな。彼らの姿を見ていると、どうしても敵、といいきることが難しいんですが。でもまあお話の流れとしてそういう、今はとりあえず道が違う方々。だからまあ、好きだなーくらいでふんふん読んでいたのが本当のところです。なにがでても受け入れられるように、あんまり事情をこちらで推察しすぎないようにってやつですね。自分の気質上、ちらっとでも同情の余地があったりなにかしんどいものを抱えた人がいると考えすぎてめそめそして救えないことに泣くみたいなことがTRPGとかしているとよくあったので……これは私の問題……。
鷺尾途さんはもう、漫画みてもらえばわかると思うとなげっぱな発言しちゃうんですが、
紹介のツイートでもまあ察し案件ですね私の趣味ですキャラデザ好みその2。そんなんばっかだなお前は。まあ基本的に私は真面目そうなお兄さん好きなので……はい……。真面目っていうかなんだろう……不器用そうなのか……? わからない。釐於子さんは真面目方向とはちょっと違う方面で好きなので趣味と言ってもこの二人にかぶっている部分はないんですけど微妙に色々色々。
幻影に望め3は、私の厄介な感想は置いておけば本当虹瑠さんがかっこいいんですよね。流石主人公……。賢い人が好きなので、やりとりに興奮しました。
賢さと、「僕だって、」と虹瑠さんが行った時のあまりに苦しい、聞く人のいない呟きと、それでも今虹瑠さんが考え向き合い進む姿が凄く好きで、3は非常に興奮して読ませていただいた話です。特に最後の登場はもう、震えるしかなかったので余計ですね……そう、なので私が最初にした感想も、そういう感想で留めていました。鷺尾途さんは好きだけれど、彼に対する厄介な同情のようななにかは読み手である私の勝手な感情で鷺尾途さんには失礼だろうみたいな部分もあったからです。はーーーー……ここまでかけてようやくタイトルの本題ですよ長いね。長い人です。
鷺尾途さんへの共感は、神様、という存在への考え方、でもあります。「神様は人を助けてなんかくれない」「もし神様がいるなら なんであんな奴らを野放しにしておくんだ」そういう言葉は、個人的に非常に納得がいく考え方です。
神様を信じる人がいて、そこに秩序を見て、社会を構成するって言うのは個人的に納得できます。その方が人が生きやすいのなら、そういう形があるんだろうな、と思うのです。ただ、神様がいたとして、その神様が助けてくれるって考え方は非常に危ういとも思ってしまいます。助けてくださらない、それは助けられる側の不徳になるのですか? 神様とやらが誰が救われるべきか選ぶのですか? 正しさとは、救いとは、なんですか?
現代社会、のんびり生きている人間なのでそこまで切迫したものが無くても、もしも存在してだれもを救うのなら、ならば今は? と思いもする。そういう程度のものがあるからこそ、鷺尾途さんの生きてきた環境を思うと「そりゃ納得できないよな」ってしみじみ頷いてしまうのです。
「もし…もしも本当に神なんてものが実在して 俺たちを管理しているのだとしたら」「俺はどうしても納得がいかない」この言葉の悲痛さとか、これまで生きて来た時のもやもやとか、いろんなものがあるのだろう思ってしまい「ああーーーーーー」ってしてしまうんですね。なんというか、祈っても祈っても正しいものがなかった時、祈る先がないと考えてしまう方がしみじみ納得するというか……。いやでもほんと、そういう世界なのはわかっているんですが子供、まだ精神が成熟していない子に懺悔室代わりに入ってもらうのはだいぶ無茶があるよお父様……あきらかに歪んじゃうよ、それはもう、そういう毒ってあるよ、しんどいよ……。真面目だからこそ余計許せない部分があったのかな、って、勝手に色々考えてしまうんですよね。
なんというか、作品でみていて、村の圧迫感とか空気とか、昔と今とか、そりゃ余計な……って思ってしまって。なんだろう、私は多分、鷺尾途さんに「子供で居てほしかった」のかもしれない。記憶が戻るとそれって色々難しいとは思うんだけれど、例えば鷺尾途さんは依守弥さんに対して守るような行動をしているけど、鷺尾途さんだって子供だったわけで……いくら記憶があるにしても子供二人がどうしようもない中で必死にやって取り繕って戻れない場所まで来てしまったと感じてしまうというか……なんていうか三頁目のツェルテさんと並んでいる奴見るともーーーーーーーこのーーーーー貴様ーーーーーーー相手は子供なんだからなーーーーーーーって叫び出す私の中の子供保護過激派がやかましいといいますか……あの絵不穏な笑顔もだけど鷺尾途さんも依守弥さんも目があっていない、一緒にこのひとたちやってきたのに二人が寄り添ったというにはなんというか、いや共にあってきて、思ってはいてもなんだろ、頼りあうっていうには危ういというか、この目があわないのほんと不安になる……その二人に手を置いているのがツェルテさんなので私の過激派がぎいいいいってしてしまう……。
虹瑠さんの言葉は本当に素直に共感出来て、応援したい主人公で、それはとても正直で安心できる気持ちで見ています。虹瑠さんがんばって、しんどいけどがんばって……彼の周りの大人も優しいから安心できる。ただただ、なんだろう……昔と今は違っているのに、今見ても私は彼ら鷺尾途さん側を子供だと見てしまうところがあって、子供の視野の狭さに付け込んだ悪い大人にツェルテさんがみえるからぎいいいいいいいいしてしまうのです、うん、正直鷺尾途さんあんた大丈夫かって過剰になっているのでひっこめねばって思うんだけど素直に言うとどちゃくそ心配です!!!!!!!! あったかいごはんたべてスープ呑んで御花飾っておくからおふとんですやぁして!!!!!!! ってなる、ほんと、ほんと心配……。
神様に対するあれそれの共感が強すぎるなあって思うんだけれど、あの、いるわけないってそう考えるしかなかった切迫したものとか、そうしてなんとか宥めていたものがあるっていわれたら、過去のいろんなものがどうして、なんで、じゃあ自分はってなっちゃうのわかるよぉしちゃうんですよねえ。いや、そんなこと考えていないかもだけど。わかるなんていったらわかるわけないって思われそうで嫌われてしまう……同情はいけない……思いながら、でもなあとつい考えてしまう。
届かない方がいい、無い方がいい。特にそれが綺麗なものだと思ってしまって、正しいものだと思ってしまうのなら余計。鷺尾途さんの立場的に、家族関係から神様って結構なものを占めていて、だからこそ否定して、って考えてしまう。勝手な想像でしかないんだけれど。そして、そういう結構なものを占めていたものなら、それがあるとなったときに過去の自分の罪とか、自分が救われなかったこととか、いろんなものが自己否定になっちゃう気もするなって思って、そこで自己否定に入らず神様に納得がいかないってする強さとかそれだけの自我とか、考えてぐるぐるーってなってしまうのです。「神様じゃなくてお前に謝れって話だよな」とかすごくそれなあって感じだし、こう、懺悔室って対処するには至らないから凄く葛藤も多いしあそこだけの話ってしんどいなそれはなとかいろんなことでぎいぎいぎい(言葉にならない)。
鷺尾途さん、最初の方でキャラデザ好きってライトに触れましたが漫画での表情がさいっっっっっっっこうに好きです。好きですがすげーーーーーー不安になります正直。この表情の描き分け凄い……漫画ってその表情を説明的にしすぎず読み手に任せるうえでいろんな感情の描きわけ諸々できるのすごいですよね……くどくない表現でってできるの強み……強烈さとかを絵でしゅぱってだすのすごい……。目が見えないときも見えるときもこう、いろいろぐうううってなりますぐうう。ほんと、ほんと……。先程から繰り返し言っている神様に対する考え方の共感とそれにプラスしてこの顔で余計なっているといいますか……鷺尾途さんの表情、好きなんですが最高に不安に……なる……。
貴方大丈夫? 周りが思う以上に追い詰めて取り返しつかないことにならない??? あったかいお布団で寝た後はなにか話があったら聞くよ??? 君の風船ぱんぱんじゃない??? ガス抜き……ガス抜きをしようよ……ねえ……とお節介にもひたすらめそめそあったかい部屋準備したくなるんですよあの人見ていると……お前、この程度しかまだ情報出てないのにそれはだめだろ……と思って神様云々心配云々ひっこめていましたが正直ただいにあのひとは保護したくなります。っていうかリーダーだけど色々、なんか、もう、誰か保護者を……守る人じゃなくて支えてくれる寄り添ってくれる人を……いやでもいらないいいそう、余計なお世話……ツェルテさんまじでおまえ、きさま、あんた……
いやツェルテさんに事情があるかもなのを言っていないのにこうも貴様しちゃいけないんですが、わかってはいるんですが、鷺尾途さんが選んだんだしそこをあまりに言うのも失礼で彼を侮辱してしまうとは思うんですが、しかし私の中の過激派が「子どもが逃げ場がなく苦しい所に都合のいい甘言で利用してるようにしかみえないぞきさまあ……」しちゃう、しちゃうのです……キャラにもよくないしお話に対しても過激になってはいけないと思うのでこれらは仕舞うんですが。客観性大事。ほんと大事。
個人的には神様なんていても力そんなないよ、いるってだけで全部できやしないよ、万能なんてきまってないじゃないくらいに思っていて鷺尾途さんのような焦燥は理解しきれないのですが、でもやっぱり、いないと思いたかったものがいたらしんどいよな……思うんだよなあ。あとしんどい世界にとって楽園のように思えたとしても、そこは私はよしとはいえないというか……
確かに滅んだあと死の歴史はあって争いだったけれど、楽園と思っていた時代に人は死んでいた、砒削様のやらかしだって確かにあったし、彩緋さんのことだってあった。なにもかもが正しいんじゃなくて、そして職業とか決まっていて。楽園だなんて、と考えてしまうことがずーっとある。永遠に続けの感想で自分はくるくる考えて書いたことがあったんですが、「生まれた瞬間にどんな生き方をしないといけないか」それが決まっていることを鷺尾途さんは不満に思っている。それは理解できる。けど、鷺尾途さんはその時代に不満がないのかもしれないけれど、私は読者だから先に行ったように砒削様や彩緋さんのことを知っていて、それにあの時代に役職があってそこからそれたら浮民となることも知っている。死がないからこそ余計逃げられないって状況は、鷺尾途さんはみえているのだろうかと考えて、やっぱりそのへんも不安になる。
視野の狭さというか、過去への不満からの見えないところとか、彼の強い思想が余計不安なんだよなあ……。依守弥さんはなんとなく、今生きていくって形に感じるところがある。そうなってしまったとか、いろいろあるけれど。一緒に目指しているけれど。鷺尾途さんちょいちょい表情とか目がこう、切迫しすぎて息が詰まってませんか深呼吸をしませんかってなっちゃう……のが正直な気持ち……。ひいん。理論っぽい感じとか諭す人すきっていいましたが、そこは感じるんですが、なんていうか真面目過ぎて思いすぎて理論よりももっとがちがちになっちゃって視野せまくなっちゃいそうな心配が……なんかもう共感と同情と心配で忙しい気持ちが正直……くそ重感情が……おみかんお食べ……。
話が支離滅裂にもほどがありますね、これで文字書きなのかよって感じですが一応文字書きですよぉ。いやほんとぐるぐるしすぎて……考えちゃいけない思うから基本土に埋めています、ええ、私はぐるぐるが愉快なタイプの人間です……。どうなるのかなーどういうことになってもそういうもので受け止める感じで、そもそもこの感じ方が見当違いとかもあるし、そう、他人の創作キャラに心を砕きすぎてはいけない、入れ込んではいけないのだ……と戒めながらそっとおふとんとおみかんを添えておくのでした……。
いやほんと、神様への考え方が共感しすぎて色々拗れた自覚はあります。あと表情がバフかけてきたからシカタナイネ……。
多分、あの神様の話とか、いろいろ、お話して聞いて、それを肯定や否定とかではなくそばにある人とか、そこから先の一歩をあればなとか思っちゃったのかな……共感が強くて、でもだからこそ、貴方、を気にしてしまっているなあという自覚があります。ややこしい、ややこしいよ自分……どうしようもないな……。
ひたすら長いですね。以上、ややこしこじらせ読者の長々キャラへの感想でした。これでおわりでいいのか? 締めになってないのでは? と思いつつひたすらぐえぐえするだけなら出来てしまうので強制的に締めます!!
ああもーーーーーーーーーーー埋めとくので許されたい……。
(初出:2020/07/24)