(2020年に別所で投稿したものを再掲したものとなっています。)
表題の通り、アシスタント背景美塾初級講座DVD受講完了しました。
下記にそのメモを残しておきます。書き手は絵も描く文字書き、背景はほとんど描かないし描くときに悲鳴を上げている。継続しない。というスペックです。
初級講座DVD-BOX【通常版】初級講座DVD-BOX【通常版】 初級講座DVD-BOX【通常版】★原宿の漫画教室★アシスタント背景美塾・MAEDAX派の大人気講座『初級講座』が待望のDV haikeibijuku.com
内容と簡易雑感
抜けはある物のリアタイ感想はこちらのリプライより
【背景】【練習】アシスタント背景美塾MAEDAX派初級講座第四教程実習①より。縮尺がおかしくなったとかあるけど時間かける余裕ないからってやっちゃうのよくないなぁ思いつつとりあえず今はラフ。そもそも線をきれいに引けない…… pic.twitter.com/0P5rV7EZ7V— 空代(空閑屋) (@ak1kannya) September 6, 2020
第一教程「立方体」
・ウォーミングアップの立方体と見せかけて、そこから自分の手癖はなんなのか探るための物。とっかかり易い。マイパースについてはとりあえずふんふん聞いておくと次の教程で「こういうことかーーー」ってなる。
第二教程「立方体♡」
・添削などをみながら進めていくのでするする進む。絵についてもあくまで立方体なので事例とギャップは感じにくいかと。どうしてそういう演出をする? という意味でパースを語ったたりもしている。次の教程前の準備印象。
第三教程「一点透視」第四教程「二点透視+」
・消失点を取る難しさの説明が入り出す。なんとなく「言っていることはわかる……」というかみ砕いた説明の印象。まだこの段階は「わかるきがする」でついていける。超初心者でもわかりやすい(わかっているようで使いこなせない、を理解するのは後半戦なのだった)。
実習の家の外観を描くが結構楽しく感じるのだが、手癖と課題の向き合い方は添削動画がおすすめ。後述するが「こんなレベル自分はかけないんですけど!?」みたいなものでも丁寧に課題を分析するので置いてきぼりにされない。
第五教程「暴走透視」
・このあたりから「初心者にはちょっと理解がむずかしいんですが?」というものが進みだす。カメラの位置でどう見えるか、どのような演出にカメラを使うかなどがうっすら見えてくるので面白い。
構図がわからない、となっていたのだけれど、その根本部分にふれた感覚になったので初心者の理解にはだいぶおすすめ。
第六教程「ミラクル☆分割」
・便利だけど使いこなせる気がしないもののひとつ、分割。課題で実際手を動かし、この分割をどのように使うのか体感させてくれるのでお薦め。
第七教程「円柱殺し」第八教程「「え?常識じゃないの?」」
・基本の説明。なんとなく「そうなのか……」ですすんでしまうかもしれない。和風建築の基本を教えてくれて、それが中々自分でも調べ辛いと思うのでそれだけで十分面白いところがある。かけるかどうかは、この段階ではわかりづらいかもしれない。見るだけでは身に着ける事難しいしね。
第九教程「キャラピタ」
・ここで最初の頃の「パースの手癖」「消失点を選ぶ難しさ」「分割」を叩き込まれる。とにかく実際書くと「わかっていない」と気づきやすいのでおすすめ。また描く内容を指定されたうえで考えながら描くため通常よりも面白く感じるかもしれない。
第十教程「ケレン味」第十一教程「ギューンvsポツーン」
・アシスタントとしての話が多いのであまり使わないということはあるかもしれないが、演出の為にどのものを使うかなどの説明が興味深い。読ませるための表現がしっかりされている。
良い点・悪い点
丁寧な感想とが技術についてはよそで色々話されているでしょう。端的に、「背景ほとんど描けないし描くとなると面倒とか思ってしまう、パースの本読んでも挫折するんだが」というレベルの人間にとってどうだったかという話をここではしていこうと思います。
そういうわけでまずは簡易に良い点、微妙だった点を上げていきます。
良い点
・授業形式でDVDを見ていれば強制的に進むからやりやすい
・実際課題が出るので、「わかったつもり」になりにくい
→実際の事例などを見ながら挑めるため。特に「消失点を選ぶことの難しさ」については手を動かして実感を強めた
・直し方、見方については根本から説明するため、超初級でも自分の問題にしやすい
微妙な点
・メイキング動画は面白いが、本当に最初の方の線は薄すぎて見えづらい(※1)
・テキストに載っている資料と実際の動画の絵が少し位置などずれている(※2)
・あくまで初級なので、自身の課題によっては別途調べることが必要になる(※3)
※1 もしかするとディスプレイの性能かなとかも思いつつ私の場合は最初見づらかった。本来教室で受けるものと考えると仕方ないかと思われる。最初の方だけなので、ちょっと見えないなと思ってもすぐに見えるので人によっては気にならないかもしれない。手の動きでなんとか……予想を……。
※2 単純に縮尺がテキストに載った時点で変わっているよね(実寸的なもの)というのもある。白板に描いた内容とずれるのは教室でも起きることだろう。同じように描くことが課題ではないので問題ないかもしれないが、自分のやっていることが不安で出来るだけ見たときの印象判断をしたい、という私のような超初心者には少し難しかった。
※3 動画内の課題は動画内で解決すると思うが、資料を見ながら描く課題で「ここはどうするんだ」とかなる可能性はある。初級なので。背景美塾さんで公開されているYouTubeや、他個人的な資料での勉強、可能な人はもう一段上の講座受講がおすすめである。私は教室に行くことが出来ないので、少しずつ課題と向き合うしかない。
うわ補足が長い、ということからは目を逸らしつつ。良い点についてを少し。
・授業形式でDVDを見ていれば強制的に進むからやりやすい
授業形式とあるように、とにかくDVDを見ていれば終わるというのは、挫折しがち・理解できずに序盤だけで諦めてしまって再チャレンジしてまた序盤を見返しての最初のページだけ無限ループしやすい自分には非常によい形でした。
また、DVDなので混乱した時に止めてテキストと向き合えます。自分が専門的に絵と向き合っていない(文字書きが主軸であり、小説の表紙絵や挿絵を描きたいが背景を描く動機)為、実際の教室には混ざり辛い自覚があるのでこの気楽さはだいぶ助かる……。詰まったときに他人に迷惑かけるの怖すぎる病にかかっております。
・実際課題が出るので、「わかったつもり」になりにくい
こちらの「わかったつもり」についてですが、こちらは私がこれまで感じてきたものですね。個人的に、パースなどの本を読んだとき「読んで理解しようとしているが、実際そのパースをどう使えばいいかわからず、にっちもさっちも行かなくなってしまう」という問題がありました。前述した模写ではほとんど一点透視で無理矢理描いていましたしね……使い方が、わからなかったのです……。(そのレベルで理解できない)
実際手を動かすので「わかってないことがわかる」という経験がすぐ襲いかかります。いや、「わかっていてもうまく形になっていない」という経験とも言うでしょうか。ながらだと理解したつもりで流しそうな部分を、「あっちゃんと身についていない……!」とひいひしいながら手を動かすはめになるわけです。
・直し方、見方については根本から説明するため、超初級でも自分の問題にしやすい
こちらは動画内の添削の話です。当然私のようななにもかもが手を付けられない立場の人間からすると「自分から見たら十分凄いんですが」みたいなレベルの背景とかが出てきますが、添削する際に「どうしてこうなるのか」「手癖がこうだと結果こんなふうになってしまう」「こういうやり方があって」「よくある手癖は」みたいなお話をしてくださいます。これが、だいぶ、強い……!
添削対象は自分にとって雲の上みたいな絵でも、ちゃんとそのかみ砕かれた言葉で見ればなるほど自分それだ、とか、今回はそうなっていなくてもこれ別の時にあるやつ、とか、だいぶ自分ベースで納得しやすいんですね。助かる、助かる……!
ちなみに納得できたところで使いこなせるかは別です。ええ。とにかく手を動かせ。悲しい。しかし意識が出来た、知識として手には入ったということは描いているときに見るポイントが増えたということです。この部分が自分には「凄いな!!」という発見で助かりました。
背景美塾さんのYoutubeもあるようなのでそちらも参考に一個ずつ勉強したいですね。もちろん、無理のない範囲で!(自分に甘い)
アシスタント背景美塾Maedax派 背景美塾で制作した動画を紹介。 『背景美塾』とは… 日本で一番有名な?アシスタントMAEDAXによる【実践型プロ志向背 www.youtube.com
個人的なメモ
ここからはいつもの思考の言語化。自分のスペックとこれからと向き合い方のメモです。DVDの話とは関係ないので興味ある方だけどうぞ。
書き手のスペック
・小説(探偵 山田太郎と記録者 横須賀一の物語)の挿絵を描きたい文字書き
探偵 山田太郎と記録者 横須賀一の物語(空代) – カクヨム 読者への挑戦状改め、読者への手紙——情報開示型CoCサスペンス kakuyomu.jp
・絵も描くけれど背景練習は模写をほんの少しの期間頑張ったのと時々それっぽく創作して誤魔化していたくらい
空閑屋 デジタル背景カタログ 通学路・電車・バス編(ARMZ著/マール社)より写真模写 一枚目 ①(期間)2018/03/13-2 tmblr.co
空閑屋 デジタル背景カタログ 通学路・電車・バス編(ARMZ著/マール社)より写真模写 一枚目 ①(期間)2018/04/21-2 tmblr.co
【創作】【再掲】【四コマ】創作アフター(本編) #創作アフター pic.twitter.com/OqY7ahCHLp— 空代(空閑屋) (@ak1kannya) November 11, 2019
(教室の背景はクリップスタジオの教室のモデルを利用してパース流用したりなんなりしていました)
・ちなみに絵が描けなくてモデリングに迷走したりもしていました。
ざっとあげましたがとりあえず「頑張って悲鳴を上げて力尽きる」という人間性です。今回学習して自覚したことやわかっていたこと、向き合うべき点を羅列しておこうかなって思っています。
・自分が出来る事、やりたこと、時間と向き合う
・無理をし過ぎない
・結局なにをしていくか
これらの要点の為に自分がこれからどうしていくか、まとめていきます。
自分について知る、時間を意識する、進めていく。「作る為に何ができるか」と向き合おう。
元も子もないことを言ってしまいますと、絵の向上だけに時間をとれない人間です。模写の期間が一時期で終わっているのもそのためですね。飽きたとかだけでなく、「ああ、創作ができないな」という理解で一度距離を取りました。
学んでいくには絵を描くことが大切です。ですが、ストイックに完成だけに向き合えないのも事実です。私自身はあくまで「本を作りたい」のであって、「作らない理由を増やす」ではないのだから特に大切ですね。今、「作ってはいけない」と思い込む要素ばかり増えているので改めて自分で自分を戒める意味でこれは残しています。
・頑張りたいときに向き合うのは◎、そうでないときに無理に「向き合わなければ」と思うのは×(自罰的思考に陥る、やらなければとなりやすい為特に気をつける事)
・DVDの中ではあくまで演出で調整するものであり絶対的な基準ではないと言われていたスケール感だけれども、どちらかというと「ドラマのような世界を二次元的に落とし込みたい」のであり、実寸地に混乱するならモデリングで「基準のラインだけ」を出すのもありかもしれないと考える事。ラフ→基準→もう一度下書きなど、実際やってみてどのような形が「自分が安心できるか」を知る
・今回得たのは消失点、パースの取り方、写真からの読み方。絶対的ではなく、「手札が増えた」として扱うこと。「使わなければいけない」「使いこなせなければできていない」ことではない。
・背景模写の時、正確さに拘らなくてもいい。前述の消失点やパースについてでもだが、「やりたいこと」「自分がどうかきたいか」でよいところはあるし、使えなければもう一点透視でもいいと考えてしまうくらいの感覚で向き合うこと。これまで行ってきた「演出としてなにが使えるか」などを知るのに、自分にとって模写は貴重な資料。何のために模写をするか、向き合う時は自分の目的を見失わないようにすること。
・今回楽しかった発見や擦り合わせは、貴重な「楽しむポイント」としてのストックでもある。やりたいという気分になった時、なにか探したい気持ちになった時、「今日はなにをするか」を考えるためにテキストともう一度向き合うのも有。
・前述もしているが「なんの線を追いたいのか、なにをしているのか」は背景以外でも大切。目的を失わない、大事。
・出来ていないを知るには経験が丁度いい。やってみる、出来なかったら出来る部分でやるをしたときに「何が困ったか」「何なら出来るか」を残すこと。
とりあえず今はこんな感じかな……気が向いたら増やすかもしれません。
自分に甘すぎるとか言われそうですが、あくまで「作りたい」を見失わないのが大事。そこを本当なくしてしまって自罰的になる(出来ないことでネガティブ極まる)ので気をつけたいです。
出来る人ばかりでこれくらい当たり前とか思われるんだろうなあ思いつつ、出来ない人間ののんびり向き合うのもどこかになにかあるかもね。もしかすると頑張って見えるかもしれないけれど実際は全然頑張れていなくて、けれど頑張りたいときに頑張るくらいが丁度いいよね。というのんびり人間の思考の言語化でした。
単純に出来ないという事実と向き合うだけでなんだか出来る事の一歩のようで、好きです。講座、だいぶ大きな買い物でしたが自分にはとてもよかったし、だからこそかみ砕いて向き合いたい。
まあ人間もいっぱい描きたいし、小説がメインだし、出来る範囲で! 好きな絵と向き合えて、考え方を露出してくださる人がいて、色々な講座があって、贅沢な日々です。
まったりまったり、一歩でいいから進んでいきたいなあ!
(初出:2020/09/20 再掲:2023/01/22)
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