とても凹んでいるという話

 11月の上旬だか中旬だかくらいに、すごく些細なことでメンタルがガタガタになりました。自覚しています。こういうメンタルになるような内容ではなかった。
 しかし、それでも私にとってはガタガタになるようなものだったし、すべてがぶつんと切れてしまって、創作が好きなのに途方に暮れて、もう12月です。
 時間がないからと思って言語化していませんでしたが、ずっとぐずぐずこの話題を引っ張っているので、きちんと向き合おうかなと思っています。

 * * *

 きっかけは些細なことです。発言者に悪意はなく、寧ろこれは所謂とても優しい、貴重な苦言でしょう。発言者の意図としてはとてもわかるのです。それは、わかっている。わかったうえで今私は傷付いてしまっている。

 発言者の善意も正しさもわかったうえで、傷付いている。すごく身勝手で自分が大事な発言ですね。でも、これをなかったことに出来たら私はこんなことになっていないので、その事実は粛々と受け止めましょう。
 きっかけは私が呼んで、相手はむしろ貴重な優しき人です。感謝すべきで、私は今現在も好意を持っています。向こうはどうかわかりませんが(だって意図しない凹み方しているのは普通に目に余るでしょう)。ただ、その言葉が、相手の意図が違うとわかりながら私にはもう、ダメな所だったのです。

 遠回しな発言が非常に多いですね。遠回しにするしかにないともいいますが。今、こうして言語化しながらも、肺が苦しいです。比喩ではなく本当に息苦しくなるからメンタルが本当に弱いんですよね。胸が苦しい。許されたい。でも許す人などいないのです。わかっている。

 中々本題に入りませんね。ええと、とりあえず言ってしまいましょうか。原因としては、私の発言がネガティブだからです。ネガティブを見て苦言をいただいて、それは「そんなネガティブにならなくていいよ」という優しい憂慮から来るものだとわかっています。
 わかっていますが、そのネガティブ、どっちかというと「現状を把握したうえでじゃあ私はどうすりゃいいんだ!」の創作のこねこねモードが強かった。このすれ違いが一点。
 そしてもう一点。ここが最大なんですが「ネガティブにならなくていいよを伝えるために選ばれた言葉が、寧ろめちゃくちゃ鋭利なナイフというかバカでかい包丁でぶっ刺されてしまった」です。うーん事故!

 度々言っていますが、私は「自分が強烈に好きなものを、他人は「いいねとは思うが別に特別好きではない」と思っている」タイプです。私がめちゃくちゃ好きで思い入れがあるもの、積極的に探すもの、飢えすら感じるもの。そういうものを他人は「いいねとは思いはするけれど、別にだからといって渇望はしない」のを実感してきました。だからこそ基本的に「他人に刺さる創作いいなあ!」って言っています。趣味嗜好の共有者がいるのが羨ましい。該当しそうなジャンル名を探しても、好きなものが見つからない焦燥を抱えているタイプです。好きなものを的確に探せるジャンル名がない、とすら思います。

 だからこう、誰かに刺さるキャラメイクに憧れます。私には出来ないと思う。そういう発言をしがちだし、「だからこそ別の要素をフックにしなきゃ」と新作を練っていたところでした。

 新作は恋愛物です。恋愛物って実はめちゃくちゃ強いと思っています。恋愛ってだけでフックがある。そういう中で、私が好きなものをどう混ぜるか。今回のキャラは多少癖が強いからうまくいけばいつもよりもキャラ自体フックに出来る。「私が好きなものは刺さらない」「だからこそ他でなにかを、どこをフックにして物語を作るか」、考えて考えて、いつもはやらない向き合いの頑張りをやろう! という気持ちが強かったです。最近は「刺さらないんだから」という思考で「でもそこを変えたくないから、じゃあどうする?」と考えるがしんどいけれど楽しいとも思っていました。

 こういう、自作へのネガティブも含んだ発言はあまりよくないとは思うので、話をしたのはいつも引きこもっている自分のサーバーでした。こっちは、Twitter(現X。知り合った時代がそちらなので旧名をつかっています)からの知り合いばかりで、作品を読んでくださっている優しい人・もしくは絶対作品を読まないだろう人しかいません。お借りしているデザインサーバーでは新規読者になるかもしれない方がいるのでそこではさけて、うーんうーんと唸っていました。新作は頑張りたかったんです。リメイクで凄くしんどくてしんどくて大変だよってなっていましたが、ここ数年で「構成を考えよう」というこれまでになかった気持ちが出てきたんです。
 自分がやっているのは構成といえるのかわかりません。それでも読み手にどう見えるのか。よく人がやっている技術的な頑張るや上手に書くみたいなことは出来ないけれども、どういう意図で演出しているのかという自己分析は自然とできるタイプだったので、それを書きながら強く意識して、さてこのはじまりだけでも頑張ろうとしていました。
 読者の見る場所。初手の印象。私が好きなキャラクターの外見や性格は、中々強烈なフックにしづらいし、関係性もゆっくりとしたものが好きです。そもそも恋愛させるための信頼感を得るために、オカルト事件物で向き合い尊敬し合おうなんてかんじで、初手は恋愛としてのフックも薄い。でも、純然としたオカルト事件だけではなく恋愛物でもある。
 この物語はこういう話ですと言う自己紹介。恋愛物は誤解されないようにあらすじに注意書きしておきます。これは私が恋愛のないバディを好むからです(恋愛しているバディも好き)。でも、あらすじ以外にも、「私が好きな民話系のオカルトを感じさせる、そういう期待値は多分他の人にもフックになるな」「でもそれだけじゃないからキャラ小説と見せるためには」とかいろんな気持ちがあります。そしてその中で「私の好き」と「世間が興味持つもの」を分けて向き合って唸っている、という中で、「好きが一般じゃないんだ」という意識を強めながらぐるぐるしたりしていました。なので、創作としての必要な思考とネガティブが一緒になっていたところはあり、外から見たらネガティブにしか見えない、のもよくわかります。

 さて、自己否定が良くないはよく聞きますよね。それでそっと離れるわけではなく、それはちょっと、と言ってくれるのは非常に貴重なご縁だと思います。優しさです。
 一応言っておくと、本当に、多分言いたかったことはなんとなくわかっているんです。いや、全部はわかっていませんよ。でも、多分こういうかんじだな、といった概要はわかるんです。
 そういう自己否定的なのはよくないよ、他の人とのご縁がなくなるよ、というもの。わかる。そうだよねえ。でもね、そのアカウント。既存読者の方が見限ったらまあ悲しくて自業自得なんですけど、だいたい創作されているかつ、多分自作否定っていうより練りまわしなのわかってくださっているんです。そしてTwitter時代から色々宣伝はしてきたので、それでも読まないタイプのご縁の人(これは単純に、TRPGとか版権とか別方向でご縁があっただけなので、読まないのは当然ですし寧ろ読むわけないと思っているんですね)なんですね。
 新規のご縁がないのわかっているからここで……やってたぜ……。

 とはいえそこを見ている人にとって見苦しいはわかるんですけど。多分優しさでそれを率直に言われなかったんですけど。私の中で「それは貴方が思うよりも凄くえぐい」ってことがあったんですね。

 これを好きな人がいないって枕詞につけすぎると事実になってしまう。

 言いたいことはわかります。いわゆる、下手だからって言っていたら本当にそうなるというか、下手っていっているのみると好きって言えなくなる。わかる。私も好きな作品否定され続けたらそう思う。多分そういう意図。概要的に理解はできる。できる。

 できるけど、じゃあ、「これを強烈に好きな人がいない、というこの実感、ずっとずっと二桁年以上抱えてきた、「探して存在しない」「作っても見つけられない」という感情は、「事実でなかった」の?」ってすごくこう、「あっこれは発言者の意図しない受け止め方していますね」ってなりました。
 そしてそれを、「ねじ曲がった受け止め方だろう」と思いながら、そもそも「事実になってしまう(=現在は事実でない)という発言をする人がいる」ということがはちゃめちゃに、すごく、「私のこの感情は、経験は」だったんですね。

 一応言います。好きな人は、いますよ。いる。でも、そうじゃないです。「これを求めて渇望するくらい好きな同志がほしい」んです。そして、そもそも「作品を読むきっかけにこの要素を求める人がいない」と考えていたんです。そしていないから、頑張ろうとしていたんです。

 「私が枕詞につけると事実になるということは、この自認をせずに好き勝手していた時に得られなかったのはただの自分の努力不足なの?」

 探したりなかった? 懸命に探したりなかった? 物語を書く力がなかったから? 私の基礎力がないからで、他の仲間を見つけている人たちは基礎力がすごくあって努力をいっぱいしていて、わたしはそれをしてこなかったからいけなかった?
 私の好きを伝えるだけの力量がないから、私は同志を見つけられず、私の好きなものを踏みにじっていた? 好きなものを表現しきれず、だから同じ情熱で探す人には物足りなくて届かなかった?

 私が頑張っていたら、あなた達はこれを、求めてきた?

 ぶつんと。なりました。気持ちは本当にそれです。ぶつんと、切れちゃった。私は頑張らず、好きに書いてきました。それは本当です。本当だけれど。

 そうか。私が頑張らなかったからか。

 きちんと、頭の片隅では、「そういう意図じゃないよ」と思っています。でも、「その発言が言っていることって、そうだよね」と思ってしまいます。認知の歪みと思いながら、でも、「事実になっちゃう、なら、それは、そういうことでしょう。私のこれまでの渇望は、単純に私の努力不足で同志を見つけられなかった、になるよ」と思うんです。
 私は、私の好きなものを、

 ぶつん。

 ぼろぼろに泣きまくりながら、自分のこれまでの渇望や苦しさを思い返しながらまた泣いて、自分が足りないと感じてまた泣いて、自分にはダメだったんだと思って泣いて、泣いて、ぶつんと途切れました。
 私は私の好きが、好きです。でも、共有は出来ないと思っていた。するためには、ドストレートで行けないと思っていた。

 好きな顔、は、地味な顔です。でも、地味な顔、として、ジャンルで探すとその顔はみつかりません。
 華やかとは違うもので、それでもその顔が好きです。顔が好きだから、顔だけ描きたい。美少女やイケメンのバストアップみたいに、顔だけで絵として成り立つのなら憧れる。

 でも、これは多分、人がもとめるものにまで出来ない。レトロとか属性を与えるなら別だ。もしくはもうそもそもの絵力が欲しい。どんな絵だって絵力が強いですが、でも、属性で同志が難しいからこそ、これはもっと、これだけじゃ私には無理だなと思いました。だから背景を描けるようになりたいとも思いました。物語を人はこの見ます。キャラの顔は実のところ、そうしてしまえばアクセントの一つでしかない。他で情報を増やすには、私の場合はきっと背景を描けるようになった方がいい。そう思いました。

 でも、事実でないなら、この顔だけで求めてくれるなら、背景に時間を掛けなくてよかったのでは。

 好きな人は、「見守る人」です。探偵記録者で出てきた看護師、おじいさん。名前すら覚えられないような彼らが優しく想いを馳せ、対象を救うには足りない・それでも確かにある親切が好きです。親友(男)が~で出てきた教師たちのようなものとか。そういう、「外側の人」が凄く好きです。ぎゅっと胸を掴まれます。主人公にならない人たちが、凄く好きなのです。

 でもそれって、わざわざ求めるものじゃない。主人公にしてしまってもポイントがずれます。彼らが優しい人であると私は繰り返し繰り返し、丁寧に混ぜながら物語を編みます。

 優しい物語が好きです。これは求める人がいるとは思います。でも、ただのアマチュアの小説で、そこ単独は難しいです。強烈なものではない、先に記したような見守る人のよさを混ぜながら、フックにするのは別の個所がいると考えて唸っています。

 でも、事実でないなら、唸る必要はなかったのでは。

 よくわからない趣味だな、と自分に対して思っていました。絵本で言うなら、「人魚姫の姉たち」に思いをはせてきたのです。妹に生きてほしかった、それが残酷な言葉になってしまった姉たち。彼女たちはどう思ったのでしょう。私は、外側の人たちにも報われてほしくて。でも、そういう感性の人とのご縁がなくて。

 事実でなかった。探したものがなかったことも、あったとして一番でないこととか、焦燥すらある渇望も、事実でなかったのなら。私は、なんでそれを得られなかったのか。答えはでてしまいます。努力不足です。

 残酷な事実がそこに置かれてしまって、私は途方に暮れています。ぶつんと切れて、切れたものが結べず、でも私は創作を捨てられないんです。オリジナルだからこそ考えて考えて、自分なりに考えて向き合おうとして。
 でも事実でなかった。

 言った人の意図だろう概要はわかっていて、その人へのネガティブなものはないです(あちらからあったらまあそれはそう思います、本当に気にしすぎだとは思うので)。
 その人の言葉としてというより、その言葉が独立してそこにあります。机の上にじっとあって、私はそれを見ているしかないんです。

 ぶつりと切れてしまった。捨てたくないのに、捨てられない自覚があるのに、切れてしまった。

 事実は残酷です。何度も繰り返し思います。残酷な事実に、お前はダメだと言われている気持ちです。頑張らないからいけなかった。そんな声すら重なります。この声については別の原因(生育的なものです)があるので、どんなときでも私を苛むのですが、きれいに仲良くしていますね。参ったな。

 参ったな。どうにかしたいのに、どうにもできない。途方に暮れたまま、どうすれば治せるのかな、と思っています。まだ、治すすべは見つかっていません。

 歪んでいるんですよ、そうじゃないのもわかっている。でも、その言葉があっただけでもう、それは発言者の意図ではないとわかりながらも、だめなとこだったんです。だって、私のこれまでの実感、嘘だったことになるから。

 参ったな。ぶつんと切れちゃった。これをずっとずっと繰り返して、でも捨てられないからなんとか書こうと足掻いています。
 書くしかないのは全てわかったうえで、参ったな。どうすればいいのかな。繰り返し繰り返し、机の前で途方に暮れているのです。

 まいったなぁ。

(2023/12/03)

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