【メイキング】思考の言語化タイムラプスお試し版(題材「カラスの尾羽」)

2.執筆

 さてここまで妄想をこねたのでようやく書き出します。いつも頭の中でやっていることを書き出しているので時間がかかってますね……。今回はまあ、同時執筆みたいな形なのでしかたないです。見ての通りエピソードについて決まっていませんがそんなものです。エピソードでどの程度親しくなるかな、みたいなイメージは決めていますし、最終的に前述のとおり二人が会話を出来て信頼できるためのいろいろなものがたまるまでは繰り返せばいいだろう、の算段です。

 書き出しについてですが、最初に話題にしたものを没にしてしまったので決まっていません。さーてどうするか、と頭を捻ります。気に入ってはいるのでうまく使い回せたらいいなぁと思うんですが、うーん。過去の私と現在の私の方向性の違い……。

 うまく浮かばないので、じゃあなにか縛り要素をきめよう、としました。前述のときもそうですが、物語とは別に制限を書けるとするする書きやすいのが自分です。最初の内容は「人物描写を動作で描くことでキャラクター性を伝える」でしたね。これを扱いもしたいんですが、その結果がしっくりこなかったのは事実なのでもう少し別の要素を探します。
 面白いかどうか、文章は書き出し三行で判断されてしまう、でしたか。探偵記録者とか私は三行気にせず、趣味らしくさくさく書きました。長編ですし、そもそも書き出しに悩むことも無かったのでそのまま書きたいモノを書いた形ですね。今回は「浮かばない」という現状から、普段気にしない三行を意識してみようと思います。

 さてどうしようかな。こういうことをしたことがないのでセオリーがわかりません。本でも読んで勉強しろと言う話ですが、いやそこまでがっつりやるつもりはないし……という心地ですね。きっちり向き合っている方が怖い程度におびえますが、その派生でどうにも指南書は書き手の言葉選びが合わないとメンタルに来るから手を伸ばさないんですよね。
 閑話休題。考えるべきは三行です。といっても正直、文章量がおそらく中編規模なので短編のような意外性で始まる必要はないと思います。また、紙媒体ではないので一行の文字数も決まっていませんし(ウェブは変動があるので目の動きを気にしすぎても読み手で変わってしまうでしょう)、三行といいながらイメージは一段落くらいかな、と思っています。中編規模なので三段落くらいまでは意識したいですね。

 まず冒頭で見せたいモノは主人公でしょうか。世界観は現代物で特別な設定はありません。ファンタジーなどと違い、いる場所の全景を見せてもわくわく感は特にないでしょう。
 あ、一応補足しますと書き手の考え方をかっさばいて見せている、言語化により文章メイキングを見せることが目的なのであくまで書き手にとってはです。設定によってはもちろん現代物でもわくわくする世界観説明はあるでしょうが、書き手は今作、そこを重視していません(元々そういった点は重視しない傾向が強いのもあります)。
 あくまでメイキングでありハウツーではない、絵で言うならいわゆる描画のタイムラプスをしている、というような受け取り方をお願いします。と念のためここでも重ねて注意させていただきますね。

 話が少しずれました。とにかく今作では世界観より主人公を見せるものとなっています。恋愛モノであるということ、彼女にややこしいものがあることなどがありますが、しかしそれらを冒頭で説明する必要はないでしょう。それらは最初に知ってもらいたいことになりません。
 主人公を見せるにあたって、最初に記載したものはある意味成功しているのではないでしょうか。長い髪という特徴、底知れなさ。カメラが動いてそれを追いかけた後で名前が出る。改めてみると悪くないですね。それでもこのままは、と悩んだということはなにかおかしいのでしょう。
 一応そのなにかはぼんやりと自覚していまして、立ち止まった理由は「相手が出てくるのに時間がかかる」なんですよね。長編ではなく中編ですし、もう少しはやくてもいいかな、と思いました。想定ではカクヨムに掲載するので、WEB掲載ですと紙媒体よりも登場を早めたい願望もあります。紙ならこのままでもいいかな、と思いますが。

 と、ここまで考えると、最初の文章を意識する前に、続くためのその先を考えなければなりませんね。当然のことなんですが、私自身は浮かばないから書くのでそれが出来ないからどうしようか、これは筆が止まっちゃうパターンだぞと少し天を仰いでおります。さぁてどうするか。

 一応彼らが登場するのは、亜樹の友人である麗香が理由になっています。なら麗香から亜樹に願い出るところを書いて、その際に周りの様子も――と思わなくもないんですが、これは冒頭の三行が動きないので面白くないです、没。光介で書く時は光介が昔遠目に亜樹を見た時の、サッカー少女の姿を思い出し、現在の重なる顔とその表情の違いで静かに揺れるところを書くのですが、亜樹にそういうものはありません。光介の登場をインパクト持たせるのもなしです。彼女は光介に興味がないので。
 昔でしたらひたすら友人に思いを馳せる亜樹を描写したと思うんですが、書き出しの魅力にはならないというか誤解されそうですよね……恋愛ものなのにお相手でないひとを、と思ったんですがいやまてよ、そもそもこいつが友人しか思ってないのが問題のひとつだからアリでは? となりました。冒頭にもって来る場合、作品のスタンスを間違ってとらえられないようにしたいです。が、これは亜樹の面倒くさいやっかいな本質で、最初にこれを出すのもありではないかな、と今思いました。元々過去の私が抱えていましたしそれでよくないか。良い気がする。
 光介の時は外側ですが、亜樹視点ならこれは亜樹の根っこに近いものです。崇拝じみた友愛を書くのは私自身結構好きなので、やはり良いですね、これ。

 三行のイメージをこねますが、それを光介につなげる必要があります。亜樹の友人への崇拝を書くので、これは最初のものよりも早めに光介がでてなければいけない切迫が入りました。同時に、最初のシーンを使わないと亜樹のキャラクタを説明しきれない(力の強さや底知れなさ)問題点もありますね。イメージをぐるりと巡らせますが、おそらくこれ以上は難しそうです。

 ひとまず整理しましょう。友人に思いを馳せる、という点を主軸としました。その為光介の登場は早くしなければなりません。また、友人に思いを馳せますが同時に亜樹を描写しなければなりません。昔の私ですと、おそらく友人のことを書き連ねてしまいます。見目や表情、亜樹が友人をどう思っているかなど。けれどもこれでは誤解を生む。亜樹の本質を伝えるには便利と言いましたが、しかし大きな誤解は避けたいものです。

 さて課題も整理したので、ではそれらを避けるのにはどうすればいいか、となります。光介の登場を早めるのでしたら、もう最初から彼らに合流してしまっている方が良いでしょうか。また友人への崇拝じみた友愛と他の人はどうでもいいという亜樹の本質を書くのでしたら、そこから他の人――光介が声をかけることで光介と亜樹の将来的な関係を示唆してしまうのもいいでしょう。光介の性格からするとおそらく声はかけないので、視界に入り込む、くらいか、または馳せた思考の着地する近くにある不可思議な無口君、でしょうかね。
 こうやって考えていくと、主人公をわかりやすくするためには三人称一元視点よりも一人称の方がいいのでは? という疑問が出てきました。亜樹の描写をするには三人称がいいんですよね。私は彼女の黒髪が好きです。あと、彼女は髪の長さを言及しないでしょう。他人から言われる程度で意識に上らない。だって彼女にとって好ましい理由ではないですから。もし一人称で行うなら、長い髪を座るとき巻き込まないようにするとかそういうものです。書き手としては、この髪をキーにしたいのです。
 カラスの尾羽。タイトルが思いつかないときにとりあえずで決めたものですが、なにかいい理由にならないか調べもしました。ある程度は関連がほしいものですしね。そのときに「鳥は尾羽で個体の判別をする」とあったのです。彼女の尾羽は伸びています。過去より長く、けれどもそれはずっと過去を引き連れたものです。ともすれば本来の彼女を忘れさせるほどに、長く。この尾羽を切ることで彼女は身軽になる。別の個体に見える、という判別の問題はしかし彼女の本質は変わらないこと、ある意味彼女自身を新しく見せてくれることを示します。その為、書き手としては「髪」の描写はキーでもあるのです。
 一人称でもさりげなく出来る。でも、他人からみた識別を示したい。このあたりで今悩んでいますね。考えてみると、一人称でやってしまってもいいような気もしてきます。演出の違いが出るので、このあたりは好みだろうなあとも思うのです。
 まあ悩んでも仕方ありません。だんだん固まってきたので、一人称三人称問題はおいておきます。ひとまず書いてから考えてしまいましょう。
 書き出し三行。友人を思いながら亜樹の描写。光介に着地。光介に着地するのは一ページくらいですかね。一段落じゃ短すぎる。じゃあ、三行になにを詰めるか。
 意外性、おっと目を引く。そういうものって個人的に逆説をもってくるか事件をもってくるか謎をもってくるか、くらいだと思っています。殺人を犯しても虫になってもいい。でもまあ、これは恋のお話です。
 過去に書いた話で気に入っている冒頭は、「告白」というタイトルで「私は恋を知らずに終わるでしょう」でしょうか。恋をしない少女の告白。罪の告白とありますが、少女と告白となると恋と受け取る人が多いだろう中での意外性ですね。それでいてこれは宣言でもあったわけですが。今回はタイトルが特に普遍性を持っているわけでもないので、タイトルと組み合わせた逆説は難しいです。最初に書いたケースは事件が起きていますが、光介がすぐ出てくるなら事件も起こしづらいですね。とすると事件か、または別の形での逆説か……。うーん、悩みます。

 あ、そんなこといってたら少し浮かびました。実は髪の重要性を話しながら、「そういえば髪がボタンに絡んで切ろうとする相手を止めるの好きで書きたかったんだなあ」と思い出していたんです。話がずれるので記載はしなかったんですが。でもこれ、最初のイメージと変わりますが寧ろここからはじめちゃっていいんじゃないでしょうか? これまで思考をぐるぐる重ねていましたが、構成変えちゃってしっくりきますね。話も短くなりそうです。思いつき行き当たりばったりマンです、どうも。
 ここまで長々言った割に、先の友人を思うシーンを無くします。最初から光介を書きましょう。誤解されにくい。そして意外性は光介と亜樹の対比でちょうどいい。髪を切ろうとしない光介と、引きちぎるくらいどうでもいいのに、の亜樹。亜樹は「髪を切る」を避けていますが、重くなる髪を透いたりする分にはしているので、長さを伸ばしているだけで全部切らないわけじゃないわけです。さらにこれで大きな転を迎えた後亜樹が髪を切って、それを似合うと言う光介との対比も出来ます。わあい、しっくりきたぞ。やったね。これなら恋愛小説っぽいので読み手に誤解もされないでしょう。
 というわけでじゃあ書き出しますね。

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 大きな指が、ボタンに絡んだ髪を丁寧に摘む。短い爪に挟んで、ゆっくりと回す所作は大柄な身体に似合わない。
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 と、書きましたが、大柄イコール不器用って考え方は微妙かなあと思ったので没にしますね。あと、大きな手、は好きですが大きな指ってまあ手が大きければ指も大きいでしょうがなんかしっくりきませんね。書いて合わなければ書き直せばいいのです。書けば違和感がわかるのです。というわけでさくさくいきます。

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 指が、髪を押さえた。正確に言えば、布とボタンを押し上げるようにしながら髪も動いたと言えるだろう。爪の短い指は、彼の性格をひとつ示唆するようでもあった。
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 ここで「男の」とした文章を一度「彼の」に直しました。男であることに違いはないんですが、個人的に「男」という単語は学生よりも成人男性を思わせるので、「彼」にした次第です。しかし修正した割に、「彼の性格をひとつ~」の部分が違和感となりました。いやだって三人称だとしても一元視点で亜樹よりなので、亜樹は、他人に興味がない……。
 「指が、髪を押さえた。」は、短い一文が始まりの合図のようで好きです。最初の「大きな指が~」は少し長く、あれはあれで物語の始まる声が流暢で好きですが物事が「起きた状態」なので一度合図ではじまるといいなあと思うので短めで始めたいですね。とすると問題は彼の性格部分ですが、でも一緒に性格も出しておきたいんですよねえ。でもまあ、行動だけでも伝えることはできますよね。あと、長さをいいましたが会話で始めるのもありだなあともふと思いました。数パターンとりあえず書き出してみましょうか。書かないとわからない。書けばわかる。

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パターンA

「あ、すみません」
「どうしたの?」
 声に、麗香が振り返った。不思議そうな友人に、亜樹は眉を下げて笑ってみせる。
「髪、絡んじゃったみたいで」
 みれば光介のボタンに亜樹の長い髪が引っかかっている。ほら、と自身の髪を引いて見せれば光介の服が少しだけ引っ張られた。[引っかかっているをかかっているに修正。引っ張られたで引くの重複が気になったため]
 光介の眉間に皺が寄る。
「ちょっと面倒な感じになってるわね」
「だいじょーぶ?」
 のぞき込んだ麗香に○○が声をかけた。亜樹の髪と光介のボタンにふれた麗香はうーん、と唸る。
「朽木さんには悪いけど、面倒だし引きちぎっちゃおっか」
 亜樹があっけらかんと言ってのけると、光介の右手が亜樹の髪をつかんだ。ボタンと麗香、そして持ち主の亜樹の間に差し込まれた大きな手は、一瞬の拘束をすぐにゆるめる。それでも、髪から手は離れない。
「……」
 はくり、と光介の唇が動く。音にはなりきらず、しかし亜樹の言葉を否定するように頭が左右に振られる。
「髪の毛残るとやっぱ気持ち悪いですよね。でもちぎった後なら多少はとりやすく――」
「違う」
 今度の否定は、音になった。短い否定と堅い表情に、亜樹は笑顔のまま引っ張りすぎない程度に首を傾げる。人の良さそうな顔ではあるが、下がった眉は困惑を示している。
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パターンB

「すみません」
 ぶつかった体も、表情も平然としている光介に簡易な謝罪で亜樹は離れた。周りを木にする癖はあるのだが、どうにも光介は気づくと側にいて失念してしまう。自転車を避けて止まった亜樹に止まりきれずにぶつかったのは光介ではあるが、それでも後ろにいることを意識していればこうならなかったはずだ。
「……怪我は」
「どーしたの?」
 上から降る光介の低い声は他に届きにくいのか、先を歩いていた麗香が振り返りあげた声にかき消された。亜樹は苦笑を浮かべて、ちょっとね、と麗香に返し――先を進もうとしたものの振り返った。
「亜樹?」
「あー、髪が絡んじゃったっぽい。すぐ追いつくよ」
「大丈夫?」
 戻ろうとする麗香に、平気平気、と亜樹は手を振った。隣にいる○○が麗香をみているので、そのまま先いって、とジェスチャーを加える。それでも立ち止まったままの麗香に、亜樹は自身の長い髪を持った。
 透いて量がないものをひとつしばりにしている[ひとつしばりにしているを訂正。ひとつにくくっているに。しばりにしている、の音がクドく感じたため、ぎゅっと短くくくっている、に。縛ると同じような意味だが、くくるには吊る意味もあるので長いしっぽのような髪がぶら下がるのに似合っている気がするのでいいかな、とざっくりとした訂正]とはいえ、腰より長い髪は面倒がいくらかある。ぴん、と光介のボタンに絡んだ毛束の面倒さに微苦笑をして、光介を見上げる。
「すみません。不快だとはおもいますけど、とりあえずちぎってからほどいた方が楽ですよね」
 雑にひっぱろうとする亜樹の髪を、光介がつかんだ。髪をお互い握る形だが、光介の手は亜樹と違いすぐにゆるみ、しかし離さない。
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パターンC

 どうしてこんなことになったのか。亜樹の内心は、困惑と言うよりは不満を示しているだろう。人当たりの良い微苦笑を浮かべたまま、動くに動けず目の前の光景を眺めるしかない。
 短い爪と扁平な指はあまり器用ではないのだろう。摘んだ毛先に時々逃げられ、また摘み直すを繰り返している。光介の鋭い眼光が射抜いたところで神経のない髪にはなんら意味はなく、亜樹にだってどうでもいいことだ。長身の体を丸めて、切れ長の三白眼をいつも以上にしかめている光介が真剣すぎる、とすら言えてしまう。触れるにたやすい距離は、三十センチ物差しが挟まってしまうだろう。
 どちらかと言わなくても、被害者は光介だ。わかっていながらも、しかし亜樹にとってはどうでもいいことで手間取っているのも事実だった。髪を丁寧にほどいているが、こんなただ長いだけの髪などどうでもいい。少しちぎったところで、全体の長さは変わらない。
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パターンD
 どうしてこんなことになったのか。人の良い微苦笑を浮かべたまま、亜樹は目の前の光景を眺めていた。眉の流れすらもわかる距離は、光介と亜樹の間に馴染まない。[「眉の流れすらも分かる距離は、」を「眉の流れすらもわかる距離。それは、」に修正。流暢すぎたのでテンポを遅くした]
「千切った方が早いと思いますよ」
 無駄だろう、と思いながら[流暢すぎたので「も、」を追加。読点を増やすことで緩慢さを示す。停滞した時間と不服。]何度目かの提案を亜樹はこぼした。光介の眉間の皺[「眉間の皺」を「眉間で皺」に変更。所有の連続よりもその場所で、の方がしっくりきたため]が深くなる。
「……いや」
 短い否定に亜樹は微苦笑を深めた[訂正。「深めた」を「重ねる」に。リズムが流れるような印象のため過去形ではなく現在形にしたが、音としてはどちらもありのようなのでまた時間がたった後要検討箇所。→「重ねた」に修正。全体のテンポがゆっくりの為、流れる印象のシーンで流しすぎると序盤の意図がずれすぎる為]。ため息代わりのそれを、自身のシャツをにらむ光介は気づかない。
 亜樹と光介を繋ぐのは、透いているとはいえ無駄に長い亜樹の髪だ。その髪の長さよりも近い距離で、光介は[「ひどく慎重に」を削除。所作で伝える描写。伝わっても伝わらなくても問題ないので言葉を重ねない方向にした。]ボタンに絡んだ髪を解こうとしている。
 短い爪と扁平な指は髪を摘むに向いていない。亜樹は内心の嘆息をこれ以上微苦笑に変えようがなく、ただ笑みを浮かべて見下ろしている[「いる」を「いた」に。めんどう、と続く台詞の為一度カメラを止める印象]。
(めんどくさ[「めんどくさ」を「面倒なことになったなぁ」に変更。内心のささくれとしては前者だが、亜樹の性質上内心でもそこまで投げやりにならないため])
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