【同人小説感想】アンソロジー『破戒』Breaking Knox感想

探偵が遅すぎる たけぞう

 これ、表題のパロディ元が読みたくて気になってた小説なんですよね。読めていないので罪悪感を持ちつつ、故にそわそわ感が強い作品でもあります。
 ミステリーの定番が舞台だとにっこりしますよね。そして探偵役と相棒のやりとりに、頑張れ……となります。癖がつよぉい(にこにこ)。心なしか歩調が、にふふっと笑いました。探偵役さん、人間味があるのと統計にこだわりすぎるの、いっそ信仰じみて探偵役にしてはお可愛らしいですね。探偵っぽいのになんか珍しいというか……不思議。
 「動作の凍結が伝染する」からの一段落、たけぞうさんだなあしますね! 描写の仕方がほんとおもしろい……。この流れで因果のようなものも見えてくるの好きです。タイトルもあいまって、もしや、みたいな気持ちにもなりますね。にしても助手さん、愛嬌のあるかただな……。
 にぎやかな話込みなのでついついふんふん読んじゃいますね。推理と言うより話を聞いている感覚……。助手さん個性的だなぁ本当。どっちかというと助手さんの個性でふんふんいくの、やっぱり不可思議おもしろいですね。探偵さんが助手さんを導いているにしては、探偵さんが助手さんの進む先を追いかけて見える……。カレンダー卿さんの探偵とはまた違ったタイプですね。ふんふんふん?
 そして犯人がいないって形か、へーーーーー。
 後日談、探偵と助手が逆ってことに納得しました。だからかぁ。感じていた不可思議な感じが収まってなるほど!! しています。推理の流れとか情報の渦ですね。一転して天才的に描かれる姿は怒濤という感じです。
 ちなみにワトスンですが、ホームズ作品を読んでいる方はご存じのように、彼は愚かな男ではありません。ホームズにだめだしされたりするので足りていないのはもちろんですが、ホームズはワトスンの勇敢さ、彼の知識を信頼しています。だからこそ、すでに信頼されているんじゃないかな、と思ったりしてしまうのでした。

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