【同人小説感想】アンソロジー『破戒』Breaking Knox感想

アリス先生とシンデレラ殺人事件 無月彩葉

 二件目もタイトルで興奮するタイプですね! カレンダー卿さんが言葉の美しさで魅せるタイプならこちらはもう組み合わせで興奮させるタイプ……。アリス先生とシンデレラ殺人事件なんて、童話モチーフかつ先生と殺人事件で興奮ハンパないじゃないですか。絶対好きな奴~~~ってタイトルでしちゃいますもん。童話題材大好きです。(※まったくもって詳しくはないが好き)
 そんな興奮をひきつぐ一文目「本の迷路」の発言最高じゃないですか??? もう一文だけで大興奮ですよ。冒頭が大事とかよく言いますが、魅せ方わかっていらっしゃる方でもーーー凄いですよね。SUKI。いやもー、これだけでテンション高くなっちゃいますよ。はじまったばっかですよ。わくわく。
 「扉から一メートルも」からの描写ににこにこする本好きです。いいですねえ本があるってだけでテンションがあがる読者もいるんですよ。最高。刑事さんのお名前もモチーフ的ににこにこしますね。いいなあいいなあ。逆に、アリス先生が男性なのが意外でおどろきました。そうなのかー! クール系の探偵かな、と思ったら結構お可愛らしい先生でこちらも初対面のイメージから一転した印象でふふとなります。安楽椅子探偵だろうか、そわそわ(安楽椅子探偵好き)。
 知っている話がでるとテンション上がるのはよくあることだと思います。屠殺ごっこにああーってなりました。あれ中々ですよね。知っている話でもこうやって物語で聞くとわくわくが増します。刑事さん優しい真面目なかただなぁ。
 流れるような事件と童話の語りが好きです。ぺらぺらしゃべる探偵役いいですよねー! そこに「わからない」で一度立ち止まる緩急の付け方も好き。ふんふんわくわくしながらよんでます。ちなみに破戒テーマが何かはまだわかっていませんへっへっへ! 探偵小説は推理というより頭のイイヒト達と納得を食べているタイプの人間ですどうも。たのしー!
 雪だるまはしらない童話でした。ふんふん。よくあるタイプでもありますね……。先生は非常に童話を愛していらっしゃるなあとにこにこもします。好きすぎておしゃべりな人、好きです。
 片足なんの童話だろうな……していたらシンデレラ! いやでもこれ継姉がされた行為なので死んだのはシンデレラじゃないですね。ふんふんふん? しています。単純に童話が元ってわかればいいやつなのかな……。あとお、腹部だけわからないや。削った足と潰れた目はシンデレラ(本人ではないけれど)だけど、腹部ってあったっけかなうろおぼ……。あ、「肩にかけていたパーカーに袖を通して」のくだりが好きです。シンプルな一文ですが、探偵出動! ってかんじで興奮しますにこにこ。あと負けじと見返す刑事さんぐっかわ。
 そして法則からっていわれて「あっやっぱり!?」しています。意図はあったのかー。じゃあなんでだろうな! そっわそわ!
 そして私がにあーーー刑事さーーーんってなってます。空気感良いなあ。
 情報がぐんぐん出てくるところは楽しみどころですよね。個人的にヘンゼルとグレーテルは、義母が魔女をやっていたみたいなパートの方があるので今作ではそちら思い出します。パターンいろいろですよねえ。
 そして推理ショーです、わぁい。腹部以外はっていうので自分の記憶違いじゃなかったようでにっこり。腹部はどっちかというと先生が現場で言っていた石詰めの方思い出しちゃいますねぇ。
 そしてヘンゼルとグレーテル、そうそうそっち! やっぱそちら話題にしますかうれしいなあ。そしてヘンゼルとグレーテルでこの破戒ですね。示唆した上でのまとめかた凄いです。おもしろいなあ!
 最後のすずの兵隊に「あーあれだったか!!」ともなりました。死んだあとハッピーエンドにするの多いですよね。似たようなのだと幸福な王子がそれで納得できない……。事件の次も感じられて好きです。いい組み合わせですね!

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